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タヌキ親父の部屋

E130L改良 その3

 E130Lパワーアンプが改良され、納品されて8日が過ぎた。ようやく分子レベルでの安定期に入った。もちろん再生音もほぼ安定したといえるだろう。これまでにいろいろなジャンルのCDを掛けてきた。それによって、このE130Lというアンプがこれほどまでの完成度を持っていたのか確信するに至ったのである。

 さて、オーディオを再生するにあたりよくつかわれる言葉で“定位”というものがある。定位とはここでは音の出ている場所を指す。この定位が集まって音場が作られている。E130L改良 その3_a0277279_13293341.jpg左の図を見ていただきたい。色の付いているモノが音源と思っていただきたい。実際はピンポイントでなっているわけだが、再生音はおおむねこのような感じではないだろうか。さらに、良く出来たシステムなら左右への広がりはスピーカーから外れて聞こえてくることだろう。ただ、私の今までの経験だと奥行き方向への広がりは出ていないアンプが多い。特に半導体アンプの苦手とするところだ。私がE130Lに決めた理由の一つに、この奥行き方向への広がりが優れていたということが挙げられる。これが全くないと、平面的な音となり、且つ横への広がりも無ければ、いわゆる“ダンゴ”状態の音となってしまい、オーケストラなど広い音場を持つ音楽などは平面的なつまらない音となってしまうのである。ただ、幸いにも現代のアンプは左右方向への広がりは比較的得意なようで、ハイエンドアンプであるならば雄大なオーケストラ演奏が楽しめるのである。しかし、左右への広がりだけでは、生のオーケストラをよく聞く貴兄などにはなにかと物足りない部分はあるであろう。

 私の所有しているE130Lのアンプは手作りによる部品が使われている。手作りとは職人技を指す。トランスである。真空管アンプの命となるトランスである。これにより、とてもリアルな音楽再生が可能となっている。このことはすでに以前述べているので、過去のブログを参照いただきたい。
 さて、そんなアンプにまだ改良の余地があったというのがうれしい限りだ。1週間聞いてきた感想である。“素晴らしい”の一言だ。音楽が楽しい。演奏者が見えるとはよく使う言葉であるが、今まで使ってきたのは今となっては偽りであることが証明された。上記図のようでは、まだまだなのである。それではどのような聞こえ方かというと、E130L改良 その3_a0277279_13525032.jpg右図を見ていただきたい。個々の音が立体的に立っているのである。これにより初めて真の意味で演奏者が見えてくるのである。それだけでは無い。それにより定位もはっきりしてくるのである。音そのものがハッキリして、今までスポイルされてきた音の輪郭が整うことで、ダイナミックレンジも広がったのである。注意していただきたい、ここでいうダイナミックレンジとは、あくまで聴感上のことでオシロスコープで見るもののことではない。まあ、実際見たわけではないので確定は出来ないが・・・。

 結果である。今は音楽が楽しい。映画などの効果音も見事だ。録音の良し悪しが今までにも増してよく分かるようになった。音楽など、音場を重視して録音したものか、一つ一つの楽器の音を重視したものかなど、良く分かるようになった。完璧なスタジオ録音は奥行きが無い。もちろん左右の広がりもさほど無いものだ。ジャズなどに良く見られる。このような録音物は楽器のリアルさがモノを言う。鳥肌が立つほどリアルである。

 これで、完成だろうか・・・。これ以上、何を求めるのか・・・。
 それより音楽を聞こう。至福の時である。
by omirabakesso | 2013-03-28 14:19 | オーディオ

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